1部では就職活動を通して感じた学生視点の思ったことを書いてきました。就職活動を通して感じた今の就職活動の問題点について書いていきたいと思います。ここでは1部で書いた思ったことではなく、もっと広い意味での就職活動についてです。また、内容的に教育についても少し触れることになり、先に言っておきますが、現在就職活動をしている人にとっては全くもって参考にはならないです。なぜなら、ここでは社会問題として考えたいと思っているからです。
まず、マニュアル化された就職活動になっていることが挙げられると思います。就職活動に関しての本がたくさんあったり、就活塾というのがビジネスになっていることに問題があると私は考えています。冷静になって考えてみれば分かるのですが、例えばESの書き方の本で「こう書けば、通る」といって実際に通ったESの例が乗っていたりする本があります。大企業などが大量に採用するうえで、多くの人がマニュアル本を参考にして書いていると思うので、マニュアルによって書かれたESの多くがなります。その中から企業は採用者をきめていると考えられるので、必然的にマニュアルによって書かれているものが多く通っているのではないかと考えられます。これは面接でも同じことが言えるとおもいます。また、私としてはここに一番疑問を感じているところですが、性格検査の攻略本が出版されているということです。確かに志望する企業に内定をもらうにはあると便利かもしれません。しかし、よくよく考えてみると、その人がどんな性格かを知りたいから企業は性格検査をやっているのに、攻略本で偽りの性格を作れるのならば、性格診断をやる意味がなくなってしまいます。なにも知らないで行うからこそ、その人の性格をある程度分かるものです。やってみると分かるのですが、診断結果はビックリするほど当たります。だからこそ、企業も参考にするのに攻略本で偽りの性格で通ってもその企業と合わなかったということがもしかしたら起こるかもしれません。根拠はないですが、こういうところも雇用ミスマッチを作っているのではないのかと思います。
次に高卒と大卒の扱いについてです。業種によっては必要なものもありますが、例えば「仕事は入社したら、教育するので大丈夫です」というところがあります。そのようなところだったら高卒でも良いのではないかと感じてしまいます。大学に進学して遊んでばかりいる人と、高卒では価値としてそんな変わらないと考えているからです。しかも高卒で就職して4年間働いても、入ったばかりの大卒の給料の方が高いという現象にはいつも疑問を感じています。あきらかに4年間働いている人のほうが戦力になるのに大卒の方が給料が多いのでは、やる気を失わせてしまう可能性があり、もしかしたら生産性を低くしてしまうかもしれません。企業がどう考えているか分からないし、もしかしたら制度的なものもあるかもしれないけど、大卒が優遇されすぎているのは常々感じます。ただ、学生の立場からすると良い気はしますけどね。そして、今の時代は大学生が一番多様な人材が集まるので優秀な人材も多いかもしれません。
大学が優遇されているというように書きましたが、今度は大学についても考えみたいと思います。私としては、今の日本の大学は就職予備校化していると考えられます。これは仕方ないことだと思いますが、国の方針として学生にはもっと勉強させたいみたいですね。しかし、日本の最終目標が就職することで、明確な目的なあって大学受験をしている人はそんなに多くないのではないかと思います。例えば、私がいるような会計学科にも簿記が嫌いな人がいるし、私の高校では指定校ということもあって、学部なんてほとんど考えないで大学に進んだ人も中にはいます。さらには、就職が有利になるってだけで大学に進んだ人もいると思います。このような人たちに、いくら勉強しろっていってもするはずがありません。よく外国の学生と比較されますが、詳しくは分からないが、大学に行く目的が違うと思うのでそれは当然の結果ではないかと私は思っています。だから、勉強時間でいったら専門学校に通っている人の方が多いと思います。私は会計士受験のためダブルスクールで専門学校にも行っていましたが、その時の勉強時間は大学と専門学校の授業があっても1日5時間以上は勉強していたと思います。それは目的があって学校に行っていたからです。最近、大学の入試方法変わるというニュースがあったと思いますが、根本的に「大学とは何か」を考え直さないとダメだと個人的には思います。
もし、このまま就職予備校化している大学にしながら学生に勉強をさせるにはどうすれば良いかをちょっと考えてみたいと思います。先に断っておきますがこれは就職活動でなかなか決まらなかった学生が考えることなので、いささか幼稚な発想かもしれません。
まず、就職サイトを使った就職活動は人気がある企業はとんでもないエントリー数になっています。入口を広げすぎると優秀な人材も見逃す可能性が高くなってしまいますので、入口を狭くする必要があると思います。例えば、この企業にエントリーするには3年生の前期の時点で何単位以上取得していないとエントリーをできなくしたり、学部を絞るなどです。学部を絞るのは特に理系のものではあると思いますが、文系には少ないと思います。また、単位に関しては単位が取りやすい大学と取りにくい大学で不公平だという人もいると思いますが、国が決めている基準でちゃんと単位を出しているので問題はないと思います。そうすれば、学生は希望の会社の単位を目標として勉強するようになると思います。さらには欲しい学生を特定するようにESの代わりに課題を与え、他の人にも影響してしまいますが、他者からの紹介状的なものを提出してもらえば良いと思います。そうすれば、学生は無駄にエントリー数を増やさず、本当に行きたい会社を絞って就職活動をするようになると思うからです。
私は今の就職活動にはこんな問題点を感じました。雇用ミスマッチを生まないためにも先ほど書いたような工夫をしている企業もあります。就職活動は当たり前ですが、企業によって行われています。ネット就活にも色々問題が起きてきているので、これからは見直すべき段階にきているかもしれませんね。