今回はPM理論について書いていこうと思います。
PM理論は三隅二不二(みすみじゅうじ)がカートライトらの指摘する目標達成機能(Performane)と集団維持機能(Maintenance)の2つをリーダーシップの視点かとらえ直し、2つの頭文字をとってPM理論を提示しました。
目標達成機能は組織の目標達成や課題解決にかかる機能の事を言い、集団維持機能とは人間関係の緊張緩和や自主性の刺激など、集団の維持と強化にかかる機能の事を言っています。
三隅二不二はさらに、P機能とM機能をどの程度発揮しているのかという視点からリーダーシップ・スタイルを類型化しています。表にもしますが、大文字が高く、小文字が低いイメージをして下さい。
タスクや成果に関心を強くとっているのがPm型、社員の状態や内心に関心を寄せているpM型、両方に行動に関心を寄せているのがPM型、両方にの行動に関心を持っていないのがpm型となります。
さらに三隅二不二はリーダーシップのスタイルと効果との関係一連の研究で次の通りに立証しました。
生産性を高めるリーダーシップの類家
1位PM型、2位P型、3位M型、4位pm型
部下のモラルを高めるリーダーシップ類型
1位PM型、2位M型、3位P型、4位pm型
この結果からも明らかの通り、仕事にも人間にも関心があるのがリーダーシップ・スタイルとして最適であることが特徴になりますが、リーダーシップの行動パターンと集団の業績との間には一貫した関係性を見出すことができず状況要因を考慮しなければならないことが判明しました。
この内容としては、仕事にも組織にも関心があるリーダーが最適であるけれども状況も考えなきゃいけないって当たり前のことを言っている印象がありますね。ただ、それに根拠を持たせることが研究なのかなって感じがします。
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参考文献
経営能力開発センター編『経営学検定試験公式テキスト<3>人的資源管理/経営法務』(中央経済社)
グロービス経営大学院編著『MBAリーダーシップ』(ダイヤモンド社)
某大手通信講座 中小企業診断士テキスト