財務諸表の4表

今回は財務諸表の4表について簡単に書いていこうと思います。貸借対照表や損益計算書について書こうと思ったのですが、先に基本的な4表について書いておいて、それぞれについて書いていった方が個人的に分かりやすいと思ったからです。いや、内容について書いていくのが楽になると思ったからです。

タイトルに「財務諸表の4表」と書きましたが、いきなりこんなことを書かれても「何それ?」ってなると思います。財務諸表の4表は「貸借対照表」「損益計算書」「株主資本等変動計算書」「キャッシュフロー計算書」のことを言います。これらは、金融商品取引法によって作成が義務付けられています。また、会社法では、計算書類と表現されキャッシュフロー計算書を除く「貸借対照表」「損益計算書」「株主資本等変動計算書」の作成が義務付けられています。ちなみに、この金融商品取引法と会社法の違いは何かと言われれば、会社法はすべての企業が対象となり、金融商品取引法は主に上場企業が対象になるところが違いです。

それでは、財務諸表の4表についてそれぞれ簡単に見て行きましょう。深い内容はそれぞれの財務諸表について1つ1つ書いていこうと考えているのでその時に書いていきます。

●貸借対照表(B/S:Balance sheet)
貸借対象表は、一定の時点の財政状態を明らかにするために作成されるものです。大きく分けて資産・負債・純資産(自己資本)の3つで構成されています。本来なら定義などがありますが、今回は私の感覚的なイメージでそれぞれを書いていきたいと思います。
資産とは、企業が保有していて、それが金銭的に判断できる(貨幣的測定なんて表現されます)ものです。
負債とは、イメージ的にいえば借金でしょう。将来的に払わなければならないものです。
純資産とは、資産から資本を引いて、貨幣的考えると実質的に企業はこのくらいの資本を持っているでしょう。という感じです。ちなみに、この考え方は、資本主理論という考え方です。会計主体論のところで書いてありますが、負債と純資産の合計が資産と考える企業主体理論という考え方もあります。

●損益計算書(P/L:Profit & Loss Statement)
損益計算書は、一定期間の経営成績を明らかにするために作成されるものです。損益計算書は収益・費用・利益によって構成されています。損益計算書は単純に考えるとイメージしやすいですね。例えば、100円で物が売れた→売るために80円かかった→じゃ、利益20円だね。って感じです。損益計算書はこのようなことを一定期間やって、最終的にはこのくらいになりましたよっていう財務諸表です。

●株主資本等変動計算書
株主資本等変動計算書は、ものすごいざっくりと書いてしまいますが、「貸借対照表の純資産が規制緩和とかで複雑になったし、書くことが多くなったから動きが分かるように作ろうぜ」って感じです。これについても、ちゃんと書いていこうと思っているのでここではこのくらいにしておきます。

●キャッシュ・フロー計算書
キャッシュ・フロー計算書は、貸借対照表や損益計算書では把握できなかった資金の流れを表したものになります。貸借対照表や損益計算書上では良いのに倒産してしまう「黒字倒産」というものがあります。これは、利益があるにも関わらず資金がないため支払いができず倒産してしまうケースです。このようなこともあるので資金の流れをしっかり把握しようということで作成されます。
キャッシュ・フロー計算書は「営業活動によるキャッシュ・フロー」「投資活動によるキャッシュ・フロー」「財務活動によるキャッシュ・フロー」の3つの区分されています。詳しいことは、キャッシュ・フロー計算書について書くときに書きます。

財務諸表には、このように4つ大事なものがあります。今回は簡単に書いていきましたが、それぞれ1つずつ書いていこうと思いますが、簡単にイメージを作っておくことは意外と大事になると私は思っています。正直、それぞれを見て行くと意外と難しい内容となっています。なので、例えば貸借対照表について書くときも、一回に書かないで分けて書いていこうと考えています。まぁ、会計について勉強したことがある人は分かると思いますが・・・。

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参考文献
・某大手通信教育講座中小企業診断士テキスト
・片山覚 他『入門会計学 財務諸表を読むためのエッセンス』(実教出版)
・経営能力開発センター編『経営学検定試験公式テキスト<4>経営財務』(中央経済社)
・桜井勝久著「財務会計論講義』(中央経済社)

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