マグレガーのX理論とY理論

かなり間が空いてしまいましたが、ちょっとリーダーシップ論に関連しそうなこのマグレガーの人間観について書いていこうと思います。

マグレガーは働く人を2つタイプに分けています。イメージ的に仕事に対してネガティブな「X理論」と仕事に対してポジティブな「Y理論」として展開しています。それで、それぞれの特徴を見てしょう。

・X理論

1.生まれつき仕事が嫌いで、できることなら仕事を避けたいと思っている。
2.命令される方が好きで責任を回避したがり、あまり野心を持たずに安全を望んでいる。
3.強制・統制・命令され処罰される恐れがないと、十分な力を発揮しない。

この考え方を前提すれば、命令と統制によるいわゆる「アメとムチ」によって管理が行われることになります。これはマズローの欲求階層理論の低次元の部分を刺激するものだと考えられています。生活水準や教育水準が向上してくると欲求も高度化し、X理論の考え方を前提とした管理方法の有効性は低下していきます。

そこでY理論の管理方法が求められます。

参考→モチベーション(マズローとハーズバーグ)

・Y理論

1.仕事で心身を使うのは当たり前のことであり、遊びや休憩と変わりなく、もともと仕事が嫌いなわけでない。
2.自分がすすんで身を委ねた目標のためには自ら自分にムチを打って働く。
3.献身的に目標達成に尽くすかどうかは、それを達成して得る報酬次第である。
4.条件次第では責任を引き受けるばかりか、自らすすんで責任をとろうとする。
5.企業の問題を解決しようと、比較的高度の想像力を駆使し、手練を尽くし、創意工夫をこらす能力はたいていの人に備わってる。
6.現代の企業においては、日常、従業員の知的能力はほんの一部しか活かされてない。

この考え方を前提にして、従業員が企業の繁栄のために努力することで自分自身の欲求が充足されるような条件を作る管理方法を「統合原則」と呼んでいます。

マグレガーはY理論に立脚してモチベーションを高める具体的方策として従業員各自に目標設定を行わせる行わせる自主統制と能力開発の促進、従業員参加制度を設定する「参加型管理」や管理者のリーダーシップ訓練などを提案しました。

このように書いていくと、冒頭で書いたネガティブな「X理論」とポジティブの「Y理論」の意味が分かったと思います。原則的な考え方だとマズローの欲求階層によって管理の方法が変わるような感じですが、実際に組織に属してみると同じ組織の中でこの2つのタイプの人がいると感じます。私の中でも、なんとなくX理論っぽい人だなって思う人とY理論っぽい人だなって思う人がいます。そして私の独断ですが、仕事ができる人はY理論っぽい人の方が仕事ができる感じがしています。

個人個人でX理論タイプとY理論タイプがいますが、私がやりたいのはリーダーシップ論です。そうすると、個々ではなく集団としてみることが大事になっくると思います。まだ勉強不足で書いていないのですが、マネージャーとリーダーは違い、この内容は組織管理の内容になってきますでどちらかというとマネージャーが学ぶべき内容ですが、リーダーシップ論を考えていくとすればかなり参考になる内容ですね。

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参考文献
経営能力開発センター編『経営学検定試験公式テキスト<1>経営学の基本』(中央経済社)
伊丹敬之・加護野忠男著『ゼミナール経営学入門』(日本経済新聞社)
某大手通信講座 中小企業診断士テキスト

このブログで考えいくリーダーシップ論について

 これからこのブログのテーマの1つにしようと考えているリーダーシップ論ですが、ここの内容は所謂「序章」みたいな扱いで読んで頂けたらと思います。

 そもそもリーダーシップ論をやるのであれば、本来ならば「組織論」の中の1つテーマなので「組織論」についてやらなければならい感じはしますが、まぁ、趣味でやっているブログですし、個人的に書きたい内容が経営者などに向けたものではないってことで、いきなりリーダーシップ論について書いていこうと思いました。

 少しずつ勉強をしていて思ったのですが、リーダーシップ論って割と難しいテーマでした。その理由の1つとしてリーダーシップの定義が多いということがあげられます。私のこのような勉強のやり方としてまず定義を見ることをするのですが、少し調べただけでも下記のように定義されています。

・「組織化された集団の活動が目標設定と目標達成に向かって努力するよう影響する過程(行為)である」(ストッグティル)

・「ある状況の中で行使され、しかもコミニュケーション過程を通して、特定目標の達成に向けられた対人間の影響である」(タンネンバウム)

・「組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に確立することである」(ドラッカー)

・「人について行こうと思わせ、そして彼らをまとめる属人的影響力」(伊丹敬之・加護野忠男著「経営学入門」日本経済社)

少し調べてみてもこのように学者によっていろいろと定義付けされており、一概に「リーダーシップとはこれです!」っていうものがないのが印象ですね。これについては、リーダーシップについての理論が時代によって変っていることも1つの原因ではないかと思います。
 ちなみに、上記の定義のところには名前が載っていませんがリーダーシップ論について「ジョン・P・コッター」という学者がいます。私自身「リーダーシップとマネジメント」を独立したプロセスで考えている事に共感したので、この考え方によった内容になると思います。

 リーダーシップ論を勉強していると当たり前なのですが、ほとんどが会社などの組織を主に扱っています。私の中で、リーダーシップが必要な組織って報酬があることが前提の組織だけが対象なのかっていう疑問がありました。
 そこで、このブログの目標といいますか、コンセプトの1つとして高校生でも分かるように書いていきたいと思っているというのもありますから、ひいては高校の部活動レベルでも考えられるようなものにしたいと考えています。部活動レベルにして考えていくときに、ジョン・P・コッターがリーダーシップとマネジメントの独立したプロセスで考えているところが、とても参考になり共感した理由ですね。

 たぶん、ここでのリーダーシップ論についての内容は私見が大きく影響されたものになる可能性が高いです。ですので、1つ考え方の参考として読んで頂けたらと思っています。

 最後に、私がこのリーダーシップ論について興味をもった理由は、実はアイドルが大きく影響しています。例えば、AKB48の元キャプテンである「高橋みなみ」がリーダーシップがあると聞かれれば、ほとんどの人が「ある」と答えると思います。では、乃木坂46の元キャプテンである「桜井玲香」はポンコツキャプテンと言われていたことがありますが、彼女にリーダーシップの素質がなかったと言えるかと言えば、個人的には「NO」です。つまり、リーダーシップの能力はあったと考えています。このように考えるリーダーシップってなんだ?と考えるようになり、自分なりに答えを導いていこうと思ったのがきっかけです。

競争地位別の戦略

前回競争上のポジショニングを書いてからだいぶ時間が経ってしまいましたが、今回は競争地位別の戦略について書いていきたいと思います。

●リーダーの戦略
リーダーは業界内で最大の市場シェアと量的・質的に優れた経営資源を持つ企業ですので市場のニーズ全てに応えようとする全方位戦略となります。そのためにさらなるシェアの拡大、シェアの維持・防衛、その市場全体の拡大などを狙います。リーダーは経験効果も高くコスト価格決定を持っていることから利益を確保しつつ売上を伸ばすことでさらなるシェアの拡大を狙うようなことをします。この時、収穫逓減の法則に注意する必要はあります。また、ライバル企業の攻撃に対し直接対決を挑みシェアの維持・防衛を行うことも1つの戦略です。

●チャレンジャーの戦略
チャレンジャーはリーダーの地位を狙って挑戦する企業のことです。同程度や下位企業を狙うこともありますが、同程度や下位企業を狙ったところで利益マージンが見込めないこともあるので上位企業からシェアを奪うことが得策となります。チャレンジャーはリーダーに対して価格などで挑んだところで経験なども含めた経営資源ですでに劣っているため、勝算は大きくありません。そのため、リーダーとなにかしらの差別化を図る差別化戦略を行います。

●フォロワーの戦略
リーダーやチャレンジャーに追随する企業です。量的にも質的にもリーダーやチャレンジャーと比べて経営資源等はありません。また、利益も現状維持を目的にし大きな利益を求めてないことからリーダーやチャレンジャーの成功したものを真似することで生き残り戦略の1つとして模倣戦略を行います。

●ニッチャーの戦略
ニッチャーは言葉から想像できそうな感じもしますが、リーダーやチャレンジャーが対象しないような特定のセグメントに経営資源を集中させて隙間を狙うニッチ戦略を行います。それにより特定のセグメントでは優れた知識や技術を発揮し、高い利益率を狙うことができます。

簡単に書けば上記のようになると思います。本当に簡単に書いているので、これについても他のブログを読んで比較してみたり、参考文献の本を読むことをお勧めします。

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参考文献
経営学検定学検定試験協議会監修 経営能力開発センター編 『経営学検定試験公式テキスト2マネジメント』 (中央経済社)
某大手通信講座 中小企業診断士テキスト

この内容にオススメの参考書

綱倉久永・新宅純二郎著『経営戦略入門』(日本経済新聞出版社)

競争上のポジショニング

今回は市場シェアによって企業の競争地位が分類されます。この競争上の分類をコトラーは「リーダー」「チャレンジャー」「フォロワー」「ニッチャー」に分類しています。今日はこの4つについて簡単に書いていこうと思います。これについては、イメージで理解できるかもしれませんね。

●リーダー
リーダーとは業界内で最大のシェアを占めている企業になります。リーダーは価格の変更や新商品の導入、プロモーション力、生産設備など量的にも質的にもリードしています。

●チャレンジャー
チャレンジャーは業界内のシェア2位とか3位の企業になります。特徴としては、リーダーに対抗してシェアの拡大を図り、追い越す事を目標としている企業のことです。リーダーにチャレンジしている姿勢から、チャレンジャーなのでしょうね。

●フォロワー
フォロワーは市場シェアも低く、経営資源等も劣るような企業になります。そのため、現在の利益やシェアを守り、無理にリーダーやチャレンジャーには挑もうとはしません。

●ニッチャー
ニッチャーは市場シェアは低いものの、限られた市場やセグメントで優れた技術や知識をもち、その小さな市場で圧倒的な優位性がある企業のことです。最近ではニッチという言葉を使うことも多いのでイメージしやすいと思います。

以上が競争地位の分類になります。ちなみに上記を分類する時にフォロワーとニッチャーの判断はユニーク性があるかどうかで判断すると書いてあるテキストがあります。いわゆる独自性がありそれを強みでやっているかによって分かれるのかなって感じです。そしてユニーク性がなければフォロワーになるわけです。

大体のテキストでは戦略と一緒に書かれると思いますが、私がこれから見返す時に分かれていた方が良いなって思いましたので分けて書きました。

次はちゃんと競争のポジショニングをした競争地位別の戦略を書いていこうと思います。

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参考文献

・経営学検定試験協議会監修 経営能力開発センター編『経営学検定試験公式テキスト2マネジメント』(中央経済社)
・某大手通信講座中小企業診断士テキスト
綱倉久永・新宅純二郎著『経営戦略入門』(日本経済新聞出版社)
・マーケティング原理 基礎理論から実践戦略まで フィリップス・コトラー

ポーターの代表的な3つの競争戦略

今回はポーターが示した3つの競争戦略について書きたいと思います。ファイブ・フォース・モデルはその業界でのポジショニングをするための分析と言っていいと思います。そして今回はその代表的な戦略について簡単に見て行きましょう。

まずポーターは競争戦略を「競争の発生する基本的な場所である業界において、有利な競争的地位を探すこと」と定義しているようです。そして、その中心概念として「差別化」と「コスト化」があり、そこにターゲットという次元を加える事によって3つの基本型を示しています。それが、「コスト・リーダーシップ戦略」「差別化戦略」「集中戦略」です。

それでは簡単にですが1つずつ見て行きます。

・コスト・リーダーシップ戦略

コスト・リーダーシップ戦略は競合他社よりも低コストで生産や販売をすることによって市場のシェアを獲得していこうとする戦略です。低コスト化を実現するには規模の経済性(イメージ的には大量に作ることで1個当たりの固定費が下がるような事)や経験曲線効果(慣れによる1個当たりの製造時間の短縮する事)、効率化の向上などで下げていきます。これに成功すると材料などの調達も多くなることによって価格交渉がしやすくなったりするので良い循環が生まれファイブ・フォース・モデルの5つの競争要因全てに対して対処できるとしています。ただ、テクノロジーの変化などにすぐに対応できなかったり相手に追いつかれてしまう、また差別化戦略に対して対抗できなくなってしまうというデメリットもあります。

・差別化戦略

差別化戦略は名前の通り、性能や品質、ブランド力を上げる事によって競争優位を確立する戦略です。少し高くてもその製品にしかない機能があってそれを目的で購入する消費者は多いと思います。また、同じ品質ですって無名ブランドの商品を紹介されても知名度があるブランドの方を買う消費者もいると思います。このようなところに着目して行う戦略が差別化戦略と言って良いでしょう。ただ、独自の機能を付けるために研究開発等がかかってしまったり、機能面で競合他社が似た機能を持ったものをすぐに出して対抗する「同質的競争」になってしまい長期的な差別化が困難といったなど、デメリットがあります。
ただ、ポーターはこの戦略でも5つ競争要因に対して対抗出来るとしています。

・集中化戦略

集中化戦略は特定の市場や地域などに限定して経営資源を集中し、競争優位を確立する戦略になります。また集中化戦略は限定的な市場であるものの、その中で低コスト化や差別化を達成しようとするものです。この戦略はターゲットを絞ることで他社と比べて効果的で効率の良い競争を展開できますが、全体の市場とのバランスや小さい市場の中でさらに小さい市場を他社にみつけられるというデメリットがあり環境変化とともにセグメントを見直す必要があります。

以上がポーターが示した代表的な3つの戦略になります。今回は参考文献のところにそこまで使ってはないもののとても参考になる本も書いておきますので興味があったら読んで見ると良いかもしれません。

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参考文献
・某大手通信講座中小企業診断士テキスト
・経営学の基本 (経営学検定試験公式テキスト 1) [ 一般社団法人日本経営協会 ]

もっと詳しくやりたい方へ
・経営戦略入門 マネジメント・テキスト [ 網倉久永 ]

ポーターの5つの競争要因(ファイブ・フォース・モデル)

今回はマイケル・ポーターのファイブ・フォース・モデルについて書いて行きたいと思います。 まぁ、5つの競争要因は他のブログでもたくさん取りあげられている内容ですので他のブログも見ながら分かりやすいところを見つけて参考にすると良いと思います。

ポーターは市場構造(Structure)と企業行動(Conduct)が成果(Performance)に影響するという「SCPパラダイム」という考え方に立脚しています。 ちょっと余談ですが、英語の訳し方で色々と言い方が変わったりするので持っている本とか他のブログでは違う書き方をしているので「違うんじゃないの?」とか思わないでください。

そしてこの「ファイブ・フォース・モデル」は市場構造を分析し、収益性(成果)を明らかに出来るとされています。

まず、ファイブ・フォース・モデルは名前の通り5つの力的なもので分析していきます。

1.業界内の競争状況
2.新規参入の脅威
3.代替品の脅威
4.売り手の交渉力
5.買い手の交渉力

上記がその5つです。

では、1つずつ書いて行きたいと思います。

1.業界内の競争状況
この業界内の競争状況で一番分かりやすいのは競争業者の数かもしれませんね。この数が多いほど競争は高いと考えられます。 もちろん、それだけではありませんが。消費者がどの商品を買っても同じって思ってしまうようなコモディティ化してしまったりすると競争は激しくなります。 また、固定費や撤退障壁も業界の競争構造に影響し、この競争が激しいほど収益性は低くなってしまいます。

2.新規参入の脅威
規模の経済性や製品の差別化の度合い、既存企業のブランド力が強いと新規参入をするのは難しいと考えられます。 また、国の制度上その業界に入るのが難しかったりするとその脅威は低くなります。ただ、逆に言えば最初の投資額が低かったり国が規制緩和する。既存企業のブランド力がそこまで大きくない場合は新規参入しやすくなります。 新規参入がしやすいとそれだけ業界の競争は激しくなり収益性は低くなっていくと考えられます。

3.代替品の脅威
消費者の求めるニーズを満たすものであれば良いと言うことです。最近の分かりやすい例をあげるならば、カメラ業界にとって脅威となるのは携帯電話業界になると考えられます。 現在、写真を撮るとなるとカメラよりも色々な利便性からスマートフォンで撮る人の方が圧倒的に多いと感じます。そうなるとカメラ業界の収益性はスマートフォンが出る前と出た後では大きく変わっているはずです。

4.売り手の交渉力
簡単に言ってしまえば、原材料費や商品の仕入価格の交渉力です。売り手が強ければ値上げなどの交渉も強くなります。そうすると、買い手とのバランスを考えると収益性は低くなってしまうと考えられます。

5.買い手の交渉力
こちらは販売する相手の交渉力です。相手の交渉力が強ければ、値引き等の価格交渉が強くなってきます。ですので買い手の交渉力が強いとその分収益性も当然のことながら低くなってしまいます。

何となく簡単な説明になっている気がしますが、上記がそれぞれの内容です。それぞれの具体的な分析方法は業界によって異なると思いますが、考え方は変わらないと思います。

この分析をすることによって、業界の競争構造や魅力度が分かり今後の行うべき戦略を策定する上で良い資料の1つになるものではないかと思います。まぁ、私はこのような戦略や分析を行う仕事をしていないので、結論が曖昧になってしまってますね。

最後に、このファイブ・フォース・モデルを勉強すると必ず見るであろう図を私も私なりに簡単に作ってみようと思います。 ちなみに本とかを見ると分かること前提に矢印が書いてありますが、ここでは私が見返す用にあえて説明を書いておこうと思います。

下記の図のそれぞれの矢印は、それぞれの力がその中心となっている業界に対して影響を及ぼすという意味となっています。

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参考文献
・経営学検定試験協議会監修 経営能力開発センター編『経営学検定試験公式テキスト2マネジメント』(中央経済社)
・某大手通信講座中小企業診断士テキスト

マーケティングの4C

今回は「マーケティングの4P」と似たもので「マーケティングの4C」というものがあるのでこれについて書いていきたいと思います。マーケティングの4Pは生産者側のアプローチに対してマーケティングの4Cは消費者側のアプローチと言うのが大きな違いと言えます。マーケティングの4Cもそれぞれの英語の頭文字をとった言葉なので、1つずつ書いていきたいと思います。ちなにみ、今回書く内容は、私の持っている本では個人的に不十分であるため他のブログを参照したり、個人的な私見も入っていますのでイメージは捉えることはできますが、詳しくは書いてありそうな本を選んで読んでください。

・顧客ソリューション(Customer Solution)
顧客ソリューションは顧客価値(Customer Value)などと呼ばれることがありますが、私が持っている本では「顧客ソリューション」と書いてあったのでこちらを使っています。顧客ソリューションは顧客価値とも呼ばれるように、その製品やサービスを得ることでどのような価値があるのかを考えることになります。消費者が製品やサービスを購入するときは、なんらかの問題解決を解決してくれたり、なんらかの欲求を満たすことになります。つまり、その製品なりサービスの消費者にとってのメリットを考えることと言って大丈夫だと思います。
例えば、多くの機能を持ってるスマートフォンは色々なことが出来て便利かもしれません。しかし、スマートフォンの機能が多く使いこなせない人にとっては電話とメールしかできないけど、シンプルで使い勝手良い方が良いと言う人もいるかもしれません。結果的にその人にとっては多くの機能を持っているスマートフォンよりいわゆるガラケーの方が価値が高くなることもあります。
従って、顧客ソリューションは機能を十分にするのが良いって言うわけではなく、消費者の立場に立って考えることが大事だと言うことです。

・顧客コスト(Customer Cost)
顧客コストは、製品を所有・使用したり、サービスを受けるにはどの程度費用を要するか考えるものです。消費者は製品を購入したり、サービスを受けるには製品やサービスの値段だけではなく他にをコストがかかってしまいます。例えば、電車に乗らないと買いにいけない場合はその交通費もコストに含まれまし、インターネット通販など送料も顧客コストの1つと考えられます。また、その時の時間や手間などの心理的なコストも含まれるみたいです。

・利便性(Convenience)
利便性と言うのは、製品やサービスの購入のしやすさです。私みたいな庶民であれば同じ物が高級専門店とショッピングセンターに置いてあったらショッピングセンターの方が買いやすいと思いますし、インターネット通販であればクレジットカード決済しかないよりも複数の支払い方法があった方が購入しやすいと思います。このように、値段だけでなく消費者にとって購入しやすい環境を考えるものです。

・コミュニケーション(Communication)
コミュニケーションは、情報などの消費者の受取やすさみないなものです。一方的な情報発信だけではなく消費者の声を聞いたり、口コミ戦略やSNSなどを使った戦略もここに入ります。これは私見でありますが、簡単に言ってしまえば親しみやすさかなって感じます。

ざっと書いてしまえばこんな感じです。最近では4Pよりも4Cを重視する傾向があるみたいですが、結局は組み合わせなんで2つとも勉強した方がよいかもしれませんね。そして、4Pと4Cには対応関係があるのでそれも一応書いておきます。

・製品(Product) - 顧客ソリューション(Customer Solution)
・価格(Price)   - 顧客コスト(Customer Cost)
・流通(Place)   - 利便性(Convenience)
・プロモーション(Promotion) - コミュニケーション(Communication)

今回の内容はちょっと内容的に不安な部分もありますが、イメージを掴むという程度で読んでください。特にコミュニケーションに関しては内容的にはあっているとは思いますが不安要素がありますからね。まぁ、ちゃんとやる人はブログを見ても複数のブログを読んで比較しているとは思いますが・・・。

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参考文献
・綱倉久永・新宅純二郎著『経営戦略入門』(日本経済新聞出版社)
・F・コトラー、G・アームストロング著 和田充夫監訳『マーケティングの原理第9版』(ダイヤモンド社)
・渡辺達朗 著『流通論をつかむ』(有斐閣)
・マーティングバンク「マーケティングのフレームワーク「4C」ってなに?」(ネットブログ系)

マーケティングの4P

今回はマーケティングミックスで良く取り扱われるマーケティングの4Pについてざっくりと書いていこうと思います。マーケティングの4Pはマッカーシーが提唱したもので「製品(Product)」、「流通(Place)」、「プロモーション(Promotion)」、「価格(Price)」の4つの頭文字をとって4Pってことです。何となくはイメージできるとは思いますが、1つ1つについて私なりにちょっとだけ解説していこうと思います。また、本によっては「4Ps」と書かれていたりもしますので、勉強をちゃんとしている方は、持っているテキストを熟読することをオススメします。分かりやすくするため自分なりに書いている部分もあるため、例えば大学のテストの時にここでの表現を使うとたぶん正解とはならないと思いますので、あくまでも入り口として読んで頂ければ幸いです。

●製品(Product)
製品はサービスとかモノなどお金をもらって提供するモノやサービスと言って良いと思います。そのサービスや製品の特徴やデザイン、パッケージ、機能などで個人的に一番大事な部分だと思っています。消費者が手に取るものですし、これに魅力がなければ他のを頑張ったところで意味がありません。ちなみに、アフターフォローなどもここに入ります。

●流通(Place)
流通は製品が最終消費者まで届く流れのことです。製品の生産者が直接消費者とやるのか、卸売業者など通して消費者まで届けるのかなど流通チャネルをどうするかを考えるところです。ちょっと価格にも関わってきますが卸売業者などの中間流通業者を通してしまうと、そこでマージンが発生し商品自体の値段がちょっと高くなってしまいますが、生産者にとっては流通に関するノウハウを利用しすることができたり、取引先を減らすことができます。さらには在庫管理を流通業者が行うなど生産者にとってもメリットがあります。確かに値段的には生産者が直接最終消費者に販売した方が価格競争などに勝てるかもしれませんが、さばけなくなな可能性もあるので個人的には、餅は餅屋と言うように専門業者として取引するのも1つの戦略ではないかと感じますね。

●プロモーション(Promotion)
プロモーションは分かりやすいですし、一番マーケティングと聞いてイメージするものかもしれません。簡単に言ってしまえば、どうやって消費者に知ってもらうかです。試供品を配ってみたり、デモストレーションをしてみたり、CMを流すのもプロモーション活動になります。また、最近ではインターネットなどのSNSの利用も良く見られます。どうやって販売促進をしていくのかを考えていくのかがここの部分ですね。

●値段(Price)
最後に価格です。価格も分かりやすいですね。いくらだったら売れるのかを考えます。流通のところでちょっと触れましたが中間流通業者が何個入るかによっても変わってきます。値段を設定する上でちょっとおもしろいこともあり、安ければ売れるとは限らないものあるってことです。特に日本人だからかもしれませんが、あまりにも安すぎると消費者が不安になってしまって売れなくなってしまうケースがあります。その辺の見極めも大事になってきます。また、ブランドイメージを守るためにメーカーが希望小売価格を設定するのもここでの活動の1つだと思います。

マーケティングの4Pはこんなイメージで良いと思います。ただ、マーケティングミックスを考える際は、もっと頭を働かせてやらないといけませんし、そのためにもっと広範囲的な勉強をしないといけません。マーケティングって難しいですよね。
そういえば、4Pと似たもので4Cというものがあります。4Cについては次回書いていきたいと思います。

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参考文献
・綱倉久永・新宅純二郎著『経営戦略入門』(日本経済新聞出版社)
・F・コトラー、G・アームストロング著 和田充夫監訳『マーケティングの原理第9版』(ダイヤモンド社)

3つの消費財

今回は、消費財に3つに分類について書いていこうと思います。フィリップス・コトラーの1000ページぐらいある「マーケティングの原理」って本には4つに分類されていますが、今回は参考にする本が3つに分類されているので、ここでも3つにしたいと思います。

さて、そもそも消費財とは何かをちょっと書いておきたいと思います。私自身、高校が商業高校と言うこともあって、だいぶ前から知っていますが、このブログ自体が高校生向けに書いているつもりなので書いておきます。

商品や製品、サービスを最終的にどのように使うかによって産業財と消費財に分けられます。産業財は、企業や組織が事業を運営したり、製品を作る材料として購入されたものになります。他方、消費財は最終消費が自ら消費するために購入したものが対象となります。簡単に書いてしまえばこんな感じで、さらに簡単にしてしまえば、一般人が買うのが消費財、企業・組織が買うのが産業財ってことです。言葉のまんまなのでイメージがしやすいかもしれませんね。

簡単に消費財の説明をしたところで、さっそく3つに分けて特徴的なものを書いていこうと思います。

●最寄品
最寄品は消費者が頻繁に購入し、比較的安価もので類似品との比較や店舗選択に最小限の努力しか払わないような商品やサービスになります。例をあげると、食料品や日用品、衣料品などが対象になってきます。ただ、ブランドの衣料品などになると話は変わってきます。

●買回品
買回品は購入頻度が低く、比較的高価なものが多いものです。消費者は、購入する前にいくつかの商品・サービスや店舗を比較するなど、多くの努力を払うものになります。例をあげるのであれば、家電製品や家具などが対象になってきます。

●専門品
専門品は特定のブランドや店舗の名声などで予め購入することが決定しており、たとえ遠方に住んでいたとしても購入しに行くように、手に入れるためにかなり大きな努力を惜しまないようなものが対象になります。これも同様に例を出すのであれば。楽器やブランドスーツ、医師や弁護士のサービスなどが対象になります。

ざっくり書けばこんな感じだと思います。もしかしたら、買回品と専門品の見分ができないかもしれませんん。この他にも条件によっては買回品のものが専門品になったり、食料品でも高級なものになるとまた話は変わってきます。その辺は適宜考えなければなりません。でも、例で挙げた”モノ”ではなくイメージで覚えてみれば何となくイメージができると思います。

ちなみに、フィリップスこ・コトラーの本には、この3つの他に”非探索品”があるみたいですが、最初に書いた通り、ここでは、参考にした本に載っていないので省略してしまいます。それに、さらにややこしくなります。

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参考文献
・渡辺達郎編著『流通論つかむ』(有斐閣)
・経営学検定試験公式テキスト 中級受験用 4 マーケティング / IT経営 / 一般社団法人日本経営協会

マーケティングの定義

これからマーケティングについても書いていこうかなって思いまして、とりあえずは基礎の基礎ということで、定義についてちょっと書いていきたいと思います。私自身、「マーケティングって何?」と言われてちゃんと答えられる自信がありません。そこで、マーケティングについて一番最初に書くのを定義にしてみました。
ここでは、アメリカと日本のマーケティング協会の定義とちょっとしたコメントを入れながら書いていきますので、それぞれの解釈でなんとなくイメージして頂ければ良いと思っています。

それでは、最初はアメリカ・マーケティング協会(AMA)の定義から見ていきましょう。ちなみに、アメリカ・マーケティング協会のマーケティングの定義は時代とともに変わっています。その変遷も参考にすると良いかもしれませんね。

●1960年の定義
「生産者から消費者もしくは利用者への財の流れを方向づける企業活動の遂行である。」

これでも、何となくですが生産者が売る人に注目して企業活動をしていることがイメージできますね。

●1985年の定義
「マーケティングとは、個人と組織の目標を満足させる交換を創造するために、アイディア、物財、サービスについて、コンセプト形成、価格設定、プロモーション、流通を計画し、実行するプロセスである。」

1985年になると、少しでもマーケティングを勉強したことがある人は聞いたことがあると思いますが、マーケティングにおける4Pが意識されているのが分かります。4Pについては改めて取り上げて書いていこうと思っていますが、簡単に説明すると。製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、販売促進(Promotion)の4つのことを言います。英語部分の最初が全て”P”になっているのでこのような言われ方を良くしています。

●2004年の定義
「マーケティングとは、顧客価値を創造、伝達、提供し、組織とそのステークホルダー(利害関係者)に便益をもたらすように顧客との関係性を管理するための組織的な機能と一連のプロセスである。」

2004年になると、物やサービスから”価値”が重視され、顧客と企業組織の関係からステークホルダーと範囲が広くなりました。ただ、ステークホルダーと範囲が広くなり、マーケティングを顧客関係を管理するためのプロセスと位置づけられるようになりました。

●2007年の定義
「マーケティングとは、顧客やクライアント、パートナー、さらには広く社会一般にとって価値のある提供物を創造、伝達、提供、交換するための活動とそれに関わる組織、機関、及び一連のプロセスのことである。」

2007年では、大まかに言ってしまえば、企業組織とステークホルダーや顧客の関係から社会全体というようになったのが一番大きなところだと考えられます。これは、簡単に言ってしまえば、環境や健康についても配慮しようというものだと思います。まぁ、この辺は私の私見も入っているので、色んなサイトや本を読んで理解した方が良いかもしれませんね。

次は日本です。日本にも”日本マーケティング協会(JMA)”というものがあり、そこでも定義を定めています。

日本マーケティング協会(JMA)の定義
「マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて市場の創造のための総合的活動である。」

個人的には一番分かりにくいような気がしますが、簡単に特徴を掴むとすれば、1.グローバル視点であること。2.全ての企業が対象であること。3.顧客との相互理解が重要であること。というような感じでしょう。ちなみに、日本のマーケティングの定義には注釈が4つほどあるので実際にサイトに行ってみてみると良いかもしれません。”日本のマーケティング協会(JMA)の定義”をクリックすればいけると思うので参考までに良かったら見てみてください。

まぁ、それぞれの定義をそれとなく書いてみましたが、イメージはできたでしょうか。マーケティングという特徴を私なりに掴むのであれば、顧客視点で考えるということでしょうか。これだけは、どの定義でも共通していると思います。ただ、この”顧客”の範囲にバラつきはある感じがしますが・・・。

最後に、マーケティングで有名な人の名前を挙げておきます。マーケティングについて勉強するならば「フィリップ・コトラー」は、押さえていて損はないと思います。というか、マーケティングを勉強していて、「フィリップ・コトラー」を知らないと恥をかくかもしれません。私自身もちょっとマーケティングを勉強をしようと思って、800ページ近くある「マーケティングの原理」という本を買いました。

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参考文献
・某大手通信教育中小企業診断士テキスト
・経営能力開発センター編『経営学検定試験公式テキスト<1>経営学の基本』(中央経済社)